« 秋の気配 | トップページ | シルク・スレッド »

2006/09/26

奇跡的な大イワナ

9月24日(日)

20060924yks 釣行に丸一日充てられるのは今シーズンはこの日が最後、ということで、どこに行こうか悩んだ末に向かったのは「とある早池峰の溪」。その後も「良いサイズのヤマメが釣れてる」という情報があったので、狙いは当然尺ヤマメ。ま、それは無理でもイワナならハズレはないだろうし。
 途中、閉伊川本流の実績のあるポイントを悪戯し(当然空振り)、目的の溪に着いたのは午前10時ごろ。 ヤマメ狙いなので、前回よりもずっと下流の、溪沿いの広い空き地に車を停め、そのすぐ脇から入溪するつもりで準備していると、ふと、少し下流の方に続いている踏み跡が・・・
 ヤブを掻き分けて斜面を降りてみると、そこは上流の落ち込みから続く、対岸が岩盤になっている水深のある渕で、その下流にはとろりとした良い感じの流れが続いています。「これでハッチでもあればライズしそう」と思いながらしばらく観察していると、突き出した岩のすぐ下流の流芯で、一瞬水面が撚れたような気が・・・「ん?」
 しばらく眺めていると、「ジュボッ」。今度は水面が小さく、しかし力強く丸く窪むのがはっきりと分かりました。 岩の色が濃いせいで魚影は確認できないけど、ライズの仕方から見て、多分良いサイズのイワナ。(この時点では「もしかして尺あるかも」くらいにしか考えていなかった。)
 流れを観察しても流下物が見えないので、とりあえず早朝の閉伊川本流でハッチしていたコカゲロウ(フタバ?)を意識したCDCスペントを7Xティペットに結び、アップ・クロスの位置からライズの上流に慎重にキャスト。 しかし、3投ほどして、ここぞ、というレーンをナチュラルに流れたにもかかわらず、そいつはフライに反応しません。 「しまった、気配を悟られたかな?」と思って様子を見ていると、少しして再び同じように水面を小さく窪ませるようなライズが。 「特定のものが流下してる様子はないし、もしかして小さいフライは見えてないのかな?他にこの時期流下する可能性の高いものは・・・」考えた末に選んだのは、#14のCDCソラックス。 この時期に再びハッチが多くなる黄色っぽいヒラタカゲロウ類をイメージし、前の晩に慌てて巻いたパターンでした。
 パターンを換えて一投目、フライが上手く流れに乗り・・・「ジュボッ」。先ほどまでと同じように小さく水面がへこんでフライが吸い込まれ、一呼吸置いてロッドを立てると、ズシリとした手応えが伝わってきます。 このとき使っていたロッドはOmura Rod 704C3。柔軟なティップと強靭なバットで、比較的早い流れの中でも、岩に潜ろうとする33cmのイワナの突進をいなしてランディングした実績があるので、今回は障害物が少なく流れの緩いプールということもあり、この時点では「うん、この引きは尺イワナだな」ってな感じで余裕をかましていました。事実、最初は割とすんなりと寄って来たんですが・・・
20060924iwana1 「で、でっけぇ・・・」水面に浮いてきた魚影を見て、一瞬目を疑いました。(多分声も出てたでしょう)「もしかして6月に釣った36センチよりでかいかも。そう言えばティペット7Xのままだった・・・」
 一瞬ひるんだのがいけなかったのか、そいつは再び流芯に向かってグイグイと潜りはじめました。そこからは、寄せては走られの繰り返し。寄せるたびに空気を吸わせてるのに、ネットを差し出すと、「やっぱ帰るわ」って感じで踵を返して抵抗します。(この間、「でっけー」とか「すんげー」とか、ずーっと一人で騒いでたような気がします。)
 何回目かの寄せで、そいつはようやく観念したかのようにスーッと素直に近づいてきてくれましたが、今度は魚体が大きすぎてなかなかネットに入らない!(ここで再び、「じゃ、へぇらねぇじゃ!」(訳:うわ、入らないや!)と独り言。) 四苦八苦した末、頭の方からかぶせるようにしてようやくネットに収めることができたのでした。
20060924iwana2 それからは、もう夢中で写真を撮りまくり。メジャーをあててみたら、なんと42センチもありました。でも、ただでかいだけじゃなくて、二次性徴(でしたっけ?)で発達した上下の顎の形とか、尾びれの付け根の太さとか、まるでN.Z.のモンスター・ブラウンのような迫力(実物見たことないけど)で、厳しい環境を生き抜いてきた威厳というか、神々しさのようなものさえ感じられます。ここまで大きくなるのに何年掛かってるんでしょう?なんだか釣ってはいけないものを釣ってしまったような・・・
 入溪者の多いこの溪で、このサイズになるまでお持ち帰りの釣り人に釣られなかったのも奇跡的だし、そんな魚がたまたまライズしているところに私が居合わせたのも奇跡的。他にも様々な奇跡的な要因が重なって、こんなにすばらしい魚に出会うことができたんだと思います。
 早池峰の溪の豊かさに感謝!

20060924iwana3P.S.
 佐藤成史さんのblogに触発されて、リリース直前の姿を水中撮影してみました。
 モニタが見えないので構図はあてずっぽう。いまいちどころか面白くも何ともない構図ですが、顎の形とかがよくわかりますよね。

|

« 秋の気配 | トップページ | シルク・スレッド »

コメント

sawaseさん、お久しぶりです。
ちょくちょく拝見させて頂いていますです。

でも、すげぇ~イワナですね。
びっくりです。

今年最後の遠征で、岩手に行きましたが、超渇水で四苦八苦してきましたです。遠野と和賀水系を彷徨いましたが、来春(雪代が落ちた頃)もう一度チャレンジしたいと考えていますです。その時には情報を貰いに行きますです(笑)

何度見てもすげぇ~~す!!

投稿: iwame | 2006/09/27 08:06

iwameさん、どーもです&ご無沙汰してました!

ほんと、すんげーイワナですよね。釣った本人がいちばん驚いております。おそらく渓流でこんなサイズに出会うことはもう二度とないでしょう。

しかし、今年の渇水は半端じゃないです。 なにしろ、梅雨明け以降まとまった雨はほとんど降ってなくて、私もお盆以降は厳しい釣りを強いられておりました。
(この日もこのイワナ以外はチビばかりでした。)
ようやく今日になって、少しまとまった雨が降ってますので、今週末は少しは期待できるかも?

いずれ、またこちらにいらっしゃる時は遠慮なくご連絡ください!

投稿: sawase | 2006/09/27 20:56

すごい岩魚ですね!おめでとうございます。秋の岩手に行く予定もかなわずむなしくシーズンが終わろうとしています。来年またお邪魔します。

投稿: 福島の生徒 | 2006/09/27 21:53

ふくしまの生徒さん、どうもです。
こちらもシーズン終盤はパッとしない状態が続いています。 そういう意味でもこのイワナは奇跡的でした。 
来シーズン、また雪代明けの良い時期にいらしてください!

投稿: sawase | 2006/09/28 20:56

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50065/12042595

この記事へのトラックバック一覧です: 奇跡的な大イワナ:

« 秋の気配 | トップページ | シルク・スレッド »